んでもってゴロゴロしつつ、
ネタSSカリコリしていた件ヽ(*゚∀゚)ノ。
なんかのそのそあれこれ書きつつ静養するご隠居様的な日々(・∀・)イイ!! 痛みさえなければねーw
ってなわけで、これは出だし。
誰(´゚Д゚`)? ってかんじなのですけれど(ぁ
ちなみに、つづきはコチラ
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
序
彼は、夢を見ていた。穏やかに揺れる炎を挟んで、友と語らう夢だ。
二人が囲む焚き火は、深い水底を思わせる濃密な暗闇の中にあった。しかし、周囲の闇に圧迫感はない。むしろ、橙色の明かりが作る洞穴の親密な空気を育んでさえいる。
けれど……と、違和感の囁きが波のようにひたひたと心を揺らす。
パチリと火が爆ぜる度に、その思いは強くなる。
「どうした?」
「いや、なんでもない」
そんなやりとりの中で、何かを忘れている気がするのだった。
──いや、気のせいではない。
彼は、目の前の友人の顔や声、その名前さえ思い出せずにいる自分に気づく。
それでも、炎を挟んで対峙する相手が、親友であることには確信があった。
体のあちこちの細胞に眠る記憶をふりしぼろうとするかのように、我知らず握りしめた拳に力がこもる。
果たして、その努力は実り、おぼろげな輪郭としゃがれた低い声音が蘇ってくる。
でもその頃には時が満ち、覚醒が近づいていることを知る。
「じゃぁな」
「あぁ。またな」
彼は、自分がいつもの夢の中にいて、そしてまたいつものように、背を向け深い闇の中に帰って行く友を呼び止めることができずにいることに気づく。夢は大河の流れのようにゆっくりと、だが彼の意志の力では到底抗しがたい力で流れ去っていく。
かろうじて手を伸ばし、その名を呼び止めようと息を吸い込む。
そして友の名を口にしたときにはいつものように、彼はすでに眠りから覚めていた。
( ・`ω・´)っつづく